ポエム 日記

喫茶店で泣いた話【日常】

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とある喫茶店で暇をつぶしていたときの話

70代くらいのおばあちゃんがホールをやって、旦那さんが料理をしてるようなこじんまりとした地元の人が昼飯を食べに来るようなお店。

おしゃべりなおばあちゃんで、物を運ぶ度にお客さんに声かけてくれる。

そんなにがっつり話すわけでもなく、一言二言他愛もない話をして去っていく。

こんな僕も3回くらいしか来たことないのに覚えてくれていて声をかけられたこともある。

そんなおばあちゃんがある日、他のお客さんと話をしているのが聞こえた。

「私の家系はみんな早死にで、私が一番長生きしているの。私の母親なんて40代で死んじゃったのよ。その頃は妹もまだ小学生で大変だったわ」

お客さんも、それは大変ですねーと相槌を打つ。

「だから私ももう長くないと思っているの」

そう続けて

「でもね、私はいつ死んだっていいと思ってるの。みんな元気な内にあれをやっといたほうがいいとか、いろいろ言うけれど人間それぞれみんな一生懸命生きてるじゃない?それで十分だと思うの。今を一生懸命生きていればそれで十分、みんな頑張ってるもの。だから私はいつ死んだっていいの。」

そう言ってまた、カウンターへ戻っていく。

他の席の話し声と、フライパンで旦那さんが何かを炒める音だけが店の中に響いていた。

何の変哲もない喫茶店の日常。

そんな景色の中に垣間見た人生の真理。

思わず涙がこみ上げてきたのを必死で堪えている自分がいた。

「一生懸命生きていればそれで十分」

今の自分に染みる言葉だった。

そうだよね。

みんな一生懸命生きてる。

人それぞれ上手くいかないこともあるけれど、その人なりに一生懸命生きてる。

それだけで十分だと思った。

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